サージカルステンレスアクセサリーOEMの基礎知識と依頼の流れ

【この記事でわかること】
・サージカルステンレス(316L)の素材特性と、アクセサリーとして選ばれる理由
・サージカルステンレスアクセサリーOEMのミニマムロットとスケジュール目安
・OEMとODMの違いと、どちらが自社に合うかの判断ポイント
・依頼から納品までの具体的な流れとお打ち合わせ方法
・スペースが対応するアイテム・素材の一覧
金属アレルギーへの関心が高まるなか、アクセサリーに使用する素材を重視する方が増えています。「アレルギーが出にくい素材でオリジナルアクセサリーを作りたい」「サージカルステンレスでのOEM製造に対応している業者を探している」という声は、ブランドオーナーやアパレルの商品担当者から多く届いています。
ここでは、サージカルステンレス(316L)の素材特性からOEM依頼の流れ、ミニマムロットやスケジュールまで、検討に必要な情報をまとめて解説します。
サージカルステンレス(316L)とは
アクセサリー素材として近年注目を集めているサージカルステンレス。「聞いたことはあるけれど、詳しくはわからない」という方も多いのではないでしょうか。ここでは素材の概要から、アクセサリーに採用される理由までを整理します。
医療用途から生まれた金属素材
サージカルステンレス(Surgical Stainless Steel)は、医療分野でも使用される耐食性に優れたステンレス鋼の一種です。「サージカル(Surgical)」とは英語で「外科的な」を意味し、高い生体適合性が求められる医療用途にも対応した素材として知られています。
アクセサリーに使用されるサージカルステンレスは、主に「316L」と呼ばれる規格です。316Lは鉄(Fe)を主成分とし、クロム(Cr)・ニッケル(Ni)・モリブデン(Mo)を含む合金です。医療分野で用いられるステンレス規格の一つとして知られ、用途に応じて幅広く採用されています。
316Lの主な素材特性
316Lが「アクセサリー素材として優れている」とされる理由は、いくつかの特性によるものです。
まず、耐腐食性の高さが挙げられます。モリブデンを含む316Lは、汗や水分に比較的強く、日常使いでも変色・錆びが起きにくい特性があります。※ただし温泉成分や塩素系薬剤など、環境によっては影響を受けるため注意が必要です。
次に、金属アレルギーへの配慮です。一般的なアクセサリーに使われる合金や真鍮には、アレルギーの原因となりやすいニッケルや銅が含まれることがあります。一方、316Lはニッケルを含む素材です。そのため金属アレルギー対策としては、「ニッケル放出量(溶出量)」の考え方が重要になります。
欧州では装身具からのニッケル放出量に関する規格(EN 1811)があり、素材選定や表面処理の設計時に参考になります。
※もちろん個人差があり、すべての方にアレルギーが起きないことを保証するものではありません。
また、硬度・耐久性の面でも優れており、傷がつきにくく、形状を維持しやすい素材です。一方で、その硬さゆえに加工が難しいという側面もあり、繊細なデザインや複雑な形状には制約が生じることもあります。
| 特性 | 316Lの状態 | アクセサリーへの影響 |
| 耐腐食性 | 高い(汗・水・温泉に強い) | 変色・錆びが起きにくく長持ちする |
| アレルギーリスク | 比較的低いとされる(個人差あり) | 金属アレルギーに配慮した素材として選ばれやすい |
| 硬度・耐久性 | 高い | 傷がつきにくく形状を維持しやすい |
| 加工難易度 | やや高い | 精密な加工には専門技術が必要 |
| 表面処理 | ゴールドメッキ等が可能 | カラーバリエーションの展開ができる |
サージカルステンレスアクセサリーのOEMが選ばれる理由
素材の特性を理解した上で、なぜサージカルステンレスアクセサリーのOEM需要が高まっているのかを見ていきます。
金属アレルギー対応ニーズの拡大
ピアス・ネックレス・ブレスレットなど、肌に直接触れるアクセサリーは金属アレルギーのリスクを気にするユーザーが多く、「アレルギーが出にくい素材のアクセサリー」を求める声は根強いニーズとなっています。金属アレルギーへの関心はアクセサリー購入者の間で確実に高まっており、素材の安全性を訴求できるかどうかは商品選定の重要な基準のひとつです。
ブランドとして金属アレルギー対応を訴求できることは、商品価値の向上につながります。サージカルステンレス(316L)を素材として採用し、その旨を商品説明に明記することで、アレルギーに悩む顧客層へのアプローチが可能になります。
高い耐久性・変色しにくさによる商品価値
エンドユーザーの「長く使いたい」という要望に応えやすい素材です。日常的に着用するアクセサリーは水や汗に触れる機会が多く、変色・錆びを心配するユーザーは少なくありません。316Lは耐腐食性が高いため、シャワーや汗程度であれば状態を保ちやすい特性があります。
こうした耐久性の高さは、「長く愛用できるアクセサリー」としてのブランドイメージの構築にも貢献します。
ゴールドメッキ等の表面処理による展開の幅
サージカルステンレス(316L)は、ゴールドメッキやピンクゴールドメッキなどの表面処理を施すことも可能です。シルバー調だけでなく、ゴールド・ピンクゴールドなどのカラーバリエーションが展開でき、ブランドのコンセプトやターゲットに合わせたデザイン展開が行えます。
ゴールドメッキなどの表面処理により、見た目のバリエーションを広げることができます。一方で、メッキの種類や厚み、摩耗条件によって耐久性は変わるため、使用シーンを想定した仕様設計と事前確認が重要です。
OEMとODMの違いと選び方
アクセサリーの受託製造には「OEM」と「ODM」の2種類があります。どちらが自社の目的に合っているかを理解した上で依頼することが、スムーズな製造につながります。
OEM(受託製造)とは
OEM(Original Equipment Manufacturer)とは、発注者が用意したデザインや仕様をもとに、製造会社が製品を生産する方式です。「自社ブランドのデザインはすでに決まっており、製造のみを依頼したい」という場合に適しています。
発注者側でデザインデータや仕様書を準備する必要がありますが、完成品のデザインに対するコントロールが高く、ブランドイメージを忠実に反映できる点が特徴です。
ODM(オリジナルデザイン製造)とは
ODM(Original Design Manufacturer)とは、製造会社がデザインや企画から関与し、発注者のブランドコンセプトに合わせた製品を開発・製造する方式です。「どんな商品を作るか、デザインから相談したい」「自社にデザイナーがいない」という場合に適しています。
スペースでは、卸事業での商品動向分析・予測を基に、デザインのご提案も可能です。ただし、OEMに比べてデザインのヒアリング・提案・修正というプロセスが加わるため、全体のスケジュールは案件によって異なります。デザインの決定までには「ブランド・デザインヒアリング〜デザイン作成提案〜デザイン修正〜決定」という工程があり、ご要望の内容・受注状況によって期間が変動しますので、余裕を持ったスケジューリングをおすすめします。
| 項目 | OEM | ODM |
| デザイン | 発注者が用意 | 製造会社が企画・提案 |
| 向いているケース | デザインが決まっている | デザインから相談したい |
| スケジュール | 比較的シンプル | デザイン工程が加わる |
| カスタマイズ自由度 | 高い(自社デザイン通り) | 製造会社との協議が必要 |
参考:有限会社スペース 公式サイト「OEM(受託製造) | 日本製アクセサリーOEMなら有限会社スペース」
ミニマムロットとスケジュールの目安
OEM/ODMの発注検討において、ミニマムロット(最小注文数量)とスケジュールは最初に確認すべき重要な情報です。スペースのサージカルステンレス(中国製造)における現時点での目安をご案内します。
サージカルステンレスのミニマムロット
スペースのサージカルステンレス(中国製造)のミニマムロットは、1型1色50個〜となっています。なお、デザインや仕様によってロット数は変動する場合があります。
他の素材のミニマムロットと合わせて以下にまとめます。
| 素材 | ミニマムロット | 生産地 |
| 合金 | 1型1色30個〜 | 国内生産 |
| 真鍮 | 1型1色30個〜 | 国内生産 |
| 真鍮 | 1型1色100個〜 | 海外生産 |
| シルバー925 | 1型1色12個〜 | 国内生産 |
| ステンレス | 1型1色50個〜 | 海外(中国)生産 |
| 貴金属(K10/K18/Pt) | 1型1色6個〜 | 国内生産 |
※すべての素材において、デザインや仕様によりロット数は変動します。
スケジュールの目安(中国生産:サージカルステンレス)
サージカルステンレスは中国での生産となります。現時点での納品までの目安は以下の通りです。
・サンプル製作:約6〜8週間
・量産:約6〜8週間
※デザインや仕様の複雑さ、受注状況によって変動します。日程に余裕を持ってご相談いただくことをおすすめします。
なお、国内生産(真鍮・合金・シルバー925等)のスケジュールは以下の通りです。
・サンプル製作:約2週間
・量産:約4〜6週間
・オリジナルパーツ製作が必要な場合:原型製作に約3〜4週間追加
スペースへのOEM/ODM依頼の流れ
実際に依頼を進める際のステップを確認しておきましょう。スペースでは、初めてアクセサリーのOEM/ODMを検討される方にも丁寧に対応しています。
Step 1:お問い合わせ・お打ち合わせ
まずはお電話またはメールでお問い合わせください。スペースでは、お客様のご都合に合わせてさまざまな方法でお打ち合わせを行っています。
・お電話
・メール
・弊社へのご来社
・お客様のご訪問
・オンラインMTGも対応可能
お打ち合わせでは、展開されるブランド・ショップコンセプトに基づき、以下の内容を確認させていただきます。
・商品アイテム(ピアス・ネックレス・ブレスレットなど)
・価格帯のご希望
・デザインの方向性
・生産数量の目安
・展開時期のご希望
「まだ内容が具体的に決まっていない」という段階でも、お気軽にご相談ください。スペースでは卸事業で培った商品動向の知識をもとに、アドバイスも行っています。
Step 2:お見積もり・サンプル製作
お打ち合わせの内容をもとに、仕様・数量に応じたお見積もりをご提示します。お見積もりにご了承いただいた後、サンプルの製作へ進みます。サンプル製作中のご質問や仕様変更のご要望にも対応しています。
Step 3:サンプル確認・生産・納品
サンプルをご確認いただき、商品仕様が確定したら量産へと進みます。スペースでは検品を経た上で、ご指定の納品先へ発送します。納品後の修理対応など、アフターフォローも行っています。
スペースが対応するアイテムと素材
サージカルステンレスに限らず、スペースでは幅広いアイテム・素材に対応しています。複数の素材を使ったアクセサリーの開発や、ラインナップの拡充を検討している方にとっても、ワンストップで依頼できる体制が整っています。
対応アクセサリーアイテム
スペースでは以下のアクセサリーアイテムに対応しています。
・ピアス
・ノンホールピアス
・イヤリング
・イヤカフ
・ネックレス・ペンダント
・ブレスレット
・アンクレット
・リング
・ヘアアクセサリー(カチューシャ・バンスクリップ・シュシュなど)
・ノベルティ関連(キーホルダー・ピンバッジ・ブローチなど)
・パッケージ関連(商品台紙・ギフトボックスなど)
対応素材と生産の特徴
サージカルステンレス以外にも、以下の素材に対応しています。
| 素材カテゴリ | 対応素材 |
| 金属(国内生産) | 真鍮、合金、シルバー925、K10、K18、プラチナ、14KGF |
| 金属(海外生産) | サージカルステンレス(316L)、ステンレス(304) |
| 非金属 | セラミック、樹脂、アクリル、生地・布素材など |
スペースでは、ステンレス素材の商品を除き、すべて国内で製造しています。サージカルステンレスは中国製造となりますが、国内の他素材と組み合わせたアクセサリーの製造も相談可能です。
また、天然石や持ち込みパーツを活用した製造にも対応しており、すでにお持ちの素材を活かしたオリジナルアクセサリーの開発も検討できます。
サージカルステンレスアクセサリーOEMをスペースにご相談ください
金属アレルギー対応ニーズへの対応、高い耐久性と変色しにくさ、ゴールドメッキ等による幅広いデザイン展開。これらの特性を持つサージカルステンレス(316L)は、アクセサリーブランドの商品ラインナップに新たな選択肢を加える素材です。
有限会社スペースでは、サージカルステンレスを使ったアクセサリーのOEM/ODM製造に対応しており、初めてのご依頼の方も丁寧にサポートします。「どんな素材が自社ブランドに合っているか」「小ロットから試作してみたい」という段階でも、まずはお気軽にお問い合わせください。
お打ち合わせは、お電話・メール・ご来社・弊社へのご訪問のほか、オンラインMTGにも対応しています。お客様のご都合に合わせた方法でお話を進めることが可能です。